テキスト

(秘)ホームカラーの施術例


■ 用意する物


市販のカラー剤(一剤二剤とも50gずつ)

グレープシードオイル(2.5g)=1剤の5%

DHCのクエン酸カプセル(2粒)

2リットルのペットボトル

コンディショナーまたはトリートメント剤(お風呂用)

濃〜く入れた渋い紅茶

お米のとぎ汁にポカリスエットの粉末を混ぜたもの

洗い流さないトリートメント(CMCを含む物が良い)


■ 施術方法


1 前回までのダメージ部分にコンディショナーかトリートメントを薄くつけ、カラー剤が付かないように保護します。

  (サロンでは、PPTやCMCという髪の成分で保護、補修しています。)

  頭皮が弱い方は地肌に薄くグレープシードオイルを塗ります。(ホホバオイルがあるとより良い)


2 ヘアカラーを混ぜます。

  1剤 + 2剤 + オイル (50g:50g:2.5g)


3 根元の新しく生えてきた所に塗ります。

  ・地肌にはなるべく塗らない。(アレルギー性のある物質を含んでいるため)

  ・既染部にもなるべく塗らない。(ダメージの進行を防ぐ)

  ・白髪の部分には多めに塗布する。(効率よく染めるため)

  ・そして早く塗る。(1剤と2剤を混ぜた時点から、薬は反応を始めます。混ぜてから時間が経つと効果がなくなります。また、塗り始めの場所と最後に塗った場所との染まり加減に差ができるので、素早く塗るのが綺麗に染めるコツです。)



4 ラップで優しくつつみ、時間をおきます。

  ・説明書の放置時間を守ってください。(短すぎると奥まで染まらず、色落ちしやすくなり、時間が長すぎるとアルカリによってダメージにつながります。)

  ・ラップは乾燥しないためにかけます。密閉したり、押さえつけたりすると、地肌の熱が過剰に加わり、反応にムラができる可能性があります。



5 バッファー剤(酸性に戻す水)を作る。

  ・2リットルのペットボトルに、クエン酸カプセルの中身を2カプセル分入れる。

  ・水またはぬるま湯を、いっぱいまで入れてよく混ぜる。


6 染まり具合をチェック後、お流し。

  ・時間が経って少し硬くなった薬剤に、お米のとぎ汁をまんべんなく塗布し、指で揉み込み、お薬を柔らかくします。【栄養補給】

  (サロンでは、ケラチン、コラーゲン、シルク等のタンパク質や、CMC脂質を補います。)

   ↓

  ・その上から紅茶をたっぷり揉み込みます。【キューティクルの引き締め】

   ↓

  ・バッファー剤を半分、洗面器に入れ、チェンジリンスします。(スポンジに含ませて頭にかけて、洗面器で受ける→1分くらい繰り返し)【髪のpHをアルカリから中性へ】

   ↓

  ・シャワーで地肌をしっかり流します。

   ↓

  ・シャンプーで優しく洗い、流します。【アルカリ剤の除去】

  (サロンではここで過酸化水素の除去もします。=ヘマチンでチェンジリンス)

   ↓

  ・バッファー剤の残りをもう一度チェンジリンスします。【ゆっくり酸性へ】

   ↓

  ・そのままコンディショナーを揉み込み。【キューティクルの保護】

   ↓

  ・軽く流します。


7 仕上げ

  ・洗い流さないトリートメントを中間から毛先につけて乾かします。


■ まとめ


 ホームカラーはサロンカラーと違い、だれでも簡単に染められる事を目的に開発されているので、薬剤のpHやアルカリ度が高く、過剰にメラニン色素を分解し、髪や皮膚への刺激が強いのですが、シリコン油や高分子ポリマーなどの皮膜で覆うことで、ツヤと手触りを補う処方がされています。

 ダメージになっていないように見えても、髪の中には負担がかかっているので、その後のパーマやカラー施術には十分気をつけてください。特にストレートパーマ等の強い薬には注意が必要です。

 とりあえず、アルカリに傾いた髪を、弱酸性(pH4.5〜5.5)に戻すことが重要です。

 また、この施術方法は、サロンでの施術を元に、家庭でも用意できる材料で応用したものです。サロンと同じ仕上がりになるかどうかわかりません。そして、カラー剤メーカーの使い方にも反するので、すべて自己責任で行って下さい。