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裁判員裁判:暴力団幹部の大麻栽培 4被告に懲役8~5年--地裁判決 /鹿児島

 販売目的にビニールハウスで大量の大麻を栽培したなどとして、麻薬特例法の罪に問われた愛知県大府市追分町、山口組系暴力団幹部、勇克司被告(52)ら4被告の裁判員裁判の判決公判が9日、鹿児島地裁であった。平島正道裁判長は勇被告に懲役8年と罰金200万円(求刑・懲役10年、罰金200万円)を、3被告に懲役6~5年を言い渡した。

 判決によると、勇被告ら4人は09年4~7月の間、営利目的に、鹿児島市下福元町のビニールハウスで大麻草426株を栽培し、乾燥大麻を売り渡すなどした、とされる。判決は「大規模かつ計画的で巧妙な組織的犯罪」と断じた。

 言い渡しを受けたのは他に、鹿児島市武岡5、山口組系暴力団組員、深川敏幸(35)▽住所不定、無職、盛浩太(35)▽住所不定、無職、下園豊和(33)の3被告。深川、盛両被告は懲役6年6月、罰金150万円(求刑・懲役8年、罰金150万円)▽下園被告は懲役5年、罰金100万円(求刑・懲役8年、罰金150万円)。【黒澤敬太郎】

 ◇暴力団関係者が被告、裁判員「不安はあった」

 県内で初めて、暴力団関係者が被告となった今回の裁判員裁判。判決後、裁判員5人(男性3人、女性2人)と補充裁判員の女性1人が会見を開き「不安があった」と語った。

 地裁の法廷には、傍聴席の入り口に金属探知機が置かれ、傍聴席と被告人席の間には防弾パネルが設けられるなど、厳重な警備体制の中で審理が進んだ。

 会社員男性の裁判員は、暴力団関係者を裁くことについて「怖い。最初は被告人の目を見ないようにしていた」と正直な気持ちを吐露。ほかの裁判員も同様に当初は恐怖心を抱いたが、裁判が進むに連れ「1人の人間として見ることができるようになった」と心境の変化を口にした。【黒澤敬太郎】

 ◇裁判員1人を解任

 鹿児島地裁は9日、今回の裁判員裁判で裁判員1人を解任した、と発表した。解任は8日付。地裁は解任理由を明らかにしていない。補充裁判員が裁判員となった。

毎日新聞 2010年6月10日 地方版

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