「I tempo vola」−時は飛ぶ− とはよく言ったものだ。「トヨタ・セリカ」が生産終了して4年、「日産180SX」(欧州では200S)が生産終了して12年がたった。にもかかわらず、イタリアやフランスでは、いまだにそれらを時折見かける。
横綱級としては「日産フィガロ」がある。イギリスで並行輸入が行われたこともあって、すでに生産終了から18年近く経過するのに熱心な愛好者がいる。ディーゼル全盛の今日、そうしたガソリン車に乗り続けていることや、クルマがよく磨かれていることから察するに、オーナーはそれなりのエンスージアストである。
よく考えてみれば、安くてスタイリッシュな日本製クーペは、今日新車で買おうと思っても買えない。したがって、ユーザーとしては以前買ったモデルを大切に乗るのが、楽しみを続けるための唯一の手段になりつつある。