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選挙:参院選 宮崎・口蹄疫拡大「参院選どころでない」

 ◇動けない各陣営、人手足りぬ選管

 参院選の日程が6月24日公示、7月11日投開票に固まり、立候補予定者の照準は定まった。しかし口蹄疫(こうていえき)の感染拡大が続く宮崎県は「非常事態宣言」の下、街頭宣伝や集会の開催に制約を受けるなど、選挙への影響が出ている。各陣営に困惑が広がり、県内各自治体も人員確保などに頭を悩めている。

 県内は5月18日に非常事態宣言が発令され、農家訪問への遠慮や各種イベントの延期などが求められている。県選管も同26日、参院選の立候補予定者説明会で、発生地域での街頭演説や名前の連呼をする際は農家に配慮し、個人演説会場や選挙事務所、宣伝カーの消毒を徹底するよう呼びかけた。

 「正直に言って選挙どころではない」。ある立候補予定者は肩を落とす。5月後半に予定していた大規模集会は延期した。感染原因が分からない以上、街頭活動も控え、発生地域には足を踏み入れることもできないという。「このままだと選挙カーも走らない静まり返った選挙になる。感染を恐れて有権者は投票に行きたがらないのではないか」と深刻だ。

 各選管も対応に苦慮している。県内最大の感染地、川南(かわみなみ)町では、職員の約3割にあたる約40人が連日、殺処分された家畜の埋却作業や車両の消毒などに追われている。投票所に必要な人員を確保できないことが予想され、町内の投票所を17から13に減らすことを決めた。

 また、開票所に予定している町農村環境改善センターは、防疫作業にあたる自衛隊員約100人の宿舎に使っている。担当者は「感染拡大など最悪の事態が起きたら別の場所で宿泊してもらう」と話す。

 西都市も埋却、消毒作業に農林関係職員に加えて一般職員20~30人が交代で参加する。投開票作業には職員全体の3分の2に当たる約210人を確保したいが、200人に削る計画だ。今後も有権者の少ない投票所からできるかぎり人員を減らしていく方針だ。

 宮崎市選管は発生地区で11日に予定していたポスター掲示板の設置作業を延期した。都城市選管は投票所と開票所に消毒マットや消毒液を置くことなどを検討している。

毎日新聞 2010年6月12日 西部朝刊

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