豪、初の女性首相誕生 与党労働党のギラード氏オーストラリアのジュリア・ギラード副首相(ロイター=共同) 【シドニー共同】支持率低下に直面するオーストラリアのラッド首相は24日開かれた与党労働党の議員総会で党首辞任を表明した。ジュリア・ギラード副首相(48)が新党首に就任、同国初の女性首相が誕生した。総会では党首選挙が予定されていたが、ラッド氏が投票前に辞任した。 ラッド氏の支持率急落で、年内に予想される総選挙の苦戦を懸念する党内で首相交代論が起き、担ぎ出されたギラード氏が党首選を要求していた。 労働党は、党首だったラッド氏の人気に支えられ、2007年11月の総選挙で11年半ぶりの政権交代を果たした。1期目の首相の失脚は同国では極めて異例。 ラッド氏は地球温暖化対策の京都議定書批准、先住民アボリジニへの謝罪などが評価され、世論調査で一時は7割の高支持率を得た。 しかし、最優先課題としていた温暖化抑制のための温室効果ガス排出量取引の導入先送りなど公約の未達成が相次いだことや、同国の基幹産業である資源業界への大型課税案に批判が集まり、最近は不支持率が55%に達していた。党支持率でも野党保守連合に水をあけられていた。 【共同通信】
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