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【健康】しわ取りボトックス療法に注意 未承認薬も多く健康被害も (2/2ページ)
「ボトックスビスタ」の価格は本来4万円以上。しかし、市場には1万円台の未承認の薬剤も多く出回る。「ボトックス療法」が一般的になるにつれ、薬剤の正規価格と釣り合わない安い金額で施術を行う医院も増えている。こうしたところでは、医師が個人輸入した未承認薬を使っている可能性が高い。
「類似品にはボツリヌス毒素が正しい量、正しい状態で入っているか分からない。毒素以外の成分にアレルギー反応を起こす可能性があるゼラチンなどが含まれていることもある」と大森院長。未承認薬剤で重大な事故が起きれば、施術した医師の責任が問われかねず、米国では未承認のボツリヌス製剤の個人輸入は厳しく取り締まられている。
こうしたことから、美容外科医の団体「日本美容医療協会」(千代田区)は3月から、承認薬を使って正しい施術をするよう会員に通知。患者に対しても、安全な薬剤を使う信頼できる病院で受けるよう啓発を始めている。
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患者は安全性に意識低く
ボトックス療法を受けた患者の約8割が、自分に注入されたボトックスが正規品かどうか確認していないことが、日本美容医療協会が昨年12月に行った「しわに関する意識調査」で明らかになった。
調査には約2千人が回答。ボトックス療法には承認薬剤と未承認薬剤の両方が使用されていることを「知らない」と答えたのは9割近くに上った。実際にボトックス療法を受けたことがある人でも、77%が正規品かどうか確認していないと答えており、ボトックスの安全性への意識が低いことがうかがえる。