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【健康】しわ取りボトックス療法に注意 未承認薬も多く健康被害も (1/2ページ)
美容整形のしわ取りなどに用いられる「ボトックス療法」。最近では広く知られるようになり、多くの医院で施術されている。しかし、個人輸入された未承認の薬剤が使われたり、技術の低い医師が注射したりすることで、思うような効果が得られないこともある。専門家は「安価だからと気軽に受けるのではなく、薬剤の安全性や医師の技術にも気を配ってほしい」と注意を呼びかけている。(道丸摩耶)
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目が垂れ下がる
「額にボトックス注射をした後、目が垂れ下がってきた」「ボトックスを打ったが、効果が分からない。正しく打ってもらえたのか」
東京都千代田区の美容外科「クリニカ市ケ谷」の大森喜太郎名誉院長の元には時折、別の医院でボトックス注射を打った人からこうした相談があるという。
ボトックス療法とは、ボツリヌス菌から抽出した毒素を注入し、顔などの筋肉の機能を抑えることでしわを消す方法。効果は3、4カ月続く。一度注射したら毒素を取り除くことはできないため、副作用が出ても時間がたつのを待つしかない。
大森院長は「普通の主婦や特別の仕事をしているわけではない人が、こうした施術を受けるようになってきている」と指摘。薬剤の輸入本数から見ると、日本では年10万人以上がボトックス注射を受けているとみられ、将来的にはもっと増えるといわれている。
低価格の類似品も
「ボトックス」と一口で言っても、ボツリヌス毒素を使った薬剤にはさまざまな種類がある。日本では、米国・アラガン社製の「ボトックスビスタ」が65歳未満の眉間(みけん)のしわ治療を目的として厚生労働省の承認を得ている。