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　防衛大学校を卒業した陸上自衛隊の若きエリート自衛官が３日までに、強盗致死の疑いで県警に逮捕された。通りがかりの男性から財布を奪い、傘で顔を刺すなどして死亡させた疑い。現在の階級は「少尉」にあたる３等陸尉。将来を嘱望されたエリートの凶行に関係者らの間で驚きが広がった。

　防衛大学校を卒業し、自衛隊幹部として国民の生活を守るはずのエリート自衛官が、あろうことか強盗致死の容疑で逮捕された。

　逮捕されたのは、陸上自衛隊第１混成団に所属する３等陸尉の原卓也容疑者（２５）。調べによると、原容疑者は２月２６日午後７時４５分ごろ、路上で通りがかりの同市の学習塾経営川満正則さん＝当時（４８）＝から現金１０数万円が入った財布を奪い、持っていた傘で顔を突き刺すなどして失血死させた疑い。目撃者の証言などから原容疑者に任意同行を求め逮捕した。調べに対し「心当たりがない」と容疑を否認しているという。

　陸上自衛隊によると、原容疑者は駐屯地第３０１重迫撃砲中隊の小隊長。防衛大学校を卒業した“エリート組”で、０２年の入隊後は曹長、幹部候補生学校を経て「少尉」にあたる３等陸尉に昇進。０４年には小隊を率いるなど、幹部として隊員をまとめる立場にあり、将来は幕僚や陸将などといったトップ階級職への道が用意されていた。

　事件当日は非番で、現場近くのパチンコ店の防犯ビデオに川満さんとともに写っていたことも判明。パチンコ店内で強盗の狙いをつけた可能性もあり、捜査１課などは３日、駐屯地同混成団を家宅捜索するなどして、さらに調べを進めている。

　自衛隊関係者の１人は「とてもショックを受けた。事件の原因や詳細が早く解明されてほしい。防大卒幹部は金銭感覚が甘い部分もあるので、そこに原因があるのかもしれない」と話した。


お店に来ていた、容疑者は起訴事実を認めたそうだ。