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こころを救う:さまよい12年 国立精神・神経医療研究センター、松本俊彦氏の話

 ◇医療の質向上を--国の自殺対策を担う国立精神・神経医療研究センターの松本俊彦・自殺予防総合対策副センター長の話

 精神科での治療機会が増えた半面、治療薬が誤用されればかえって自殺の危険性を高める可能性がある。私たちの研究では、精神科治療中に自殺既遂に至った人の約6割が、飛び降りなどの致死的な行動の際に向精神薬を過量摂取していた。意識がもうろうとする中、衝動的に行動した可能性が否定できない。海外の研究には過量服薬の経験のある人が10年後に既遂に至るリスクは、経験のない人に比べ数百倍高いという報告もあり、自殺の重要な危険因子として無視できない。自殺予防には医師の安易な処方の規制や薬の管理、未遂や自傷を繰り返す人の支援はもちろん、精神医療の質の向上が急務だ。

毎日新聞 2010年6月24日 東京朝刊

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