2010年6月24日記載 最新記事リストの戻る
 

スカイマーク、茨城=神戸便早々の撤退へ

  私は空港という場所がとても好きである。こう書くと大抵の人は飛行機が好きなんだと思われるが、飛行機本体よりも飛行機が離発着する空港全体の雰囲気すべてが好きである。空港の大小に関わらず、空港という場所に一歩踏み入れるだけで不思議とワクワクする。

そんな潜在的な理由もあって蒲田という場所に移り住んだといっても過言ではない。周りから今までの場所と比べて会社までの通勤時間が増えるのになぜ蒲田に転居したのかと聞かれることが多いが、その場合の回答は「蒲田という場所が好きだから」と都度答えている。ではなぜ蒲田が好きなのかといえば、羽田空港まで近いことが最大の理由である。

空港という場所はテレビドラマなどでは恋人とのお別れシーンなどでしばしば登場する。テレビドラマのロケではあくまでフィクションであるから画面の中から空港の雰囲気さえ伝われば良いので、実際の撮影では本当の空港ロビーを使って撮影することはほとんどない。

では実際どこで撮影しているのかといえば、最も多いのが東京ビッグサイトの東ホール共用通路である。この場所は空港ロビーの雰囲気がとても近いためにロケ地として採用されやすいのだろう。ちなみに個人的に東京ビッグサイトに足を運ぶ回数も多い。広い天井に大きな空間、そしてたくさんの人々が集まる点は空港と酷似している。だから空港にはかなわないが東京ビッグサイトも好きな場所の一つである。本日も3D&バーチャルリアルティ展のためにビッグサイトに行ってきた。

さて、空港の話に戻すが、日本の98番目の空港として今年3月に開設した茨城空港。唯一の国内定期路線便であったスカイマークエアラインズの茨城=神戸便が9月から運休することが発表された。理由は「自衛隊百里基地の了解が得られない」とのこと。

航空という事業は鉄道などと同じく公共性が求められる。だから安易に航空会社の一存だけで路線の廃止はできないのが定説だが、今回のような運休は十分に同情の余地がある。搭乗率は75%超えているよう模様だが、それでも極度な安価運賃と整備士を常駐できないなどの管理問題で赤字となっている。その上自衛隊の観閲式による調整を求められるのなら廃止とする決断は致し方のないことである。

新規開設に比べ、現存からの撤退というのは航空会社に限らず、企業経営者全般にいえることだが、苦渋の経営判断だったに違いない。スカイマークの経営者は、公共性という責任は認知しているものの今後の運航において採算が取れないのなら、ダラダラ運航を続けるのではなく素早い見切り決断はスピード時代に見合った優れた経営センスと私は評価したい。

スカイマークは神戸=福岡に次ぐ定期便の早期撤退。スカイマークに限らずJALの撤退路線を眺めると、やはり羽田発着以外の定期路線便で採算確保することが如何に難しいことなのかを改めて実感させられる。
   

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