“地下銀行”韓国人２人逮捕

日本国内の韓国人などから依頼を受け、本国に不正に送金する、いわゆる地下銀行を開いたとして韓国人の男２人が銀行法違反の疑いで逮捕されました。警視庁は、２年間でおよそ２７００人から金を集め、１２億円余りを不正に送金していたとみて調べています。

逮捕されたのは、いずれも韓国人で東京・荒川区の会社員、ナム・ヨンウ容疑者（４１）と、弟で埼玉県川口市の会社役員、ナム・スンワン容疑者（３９）の２人の男です。警視庁によりますと、２人は、いわゆる地下銀行を開いて、去年６月からことし２月にかけて、日本国内で不法に働いていた２６歳の女から依頼を受け、５回にわたって３０万円余りを韓国に不正に送金したとして、銀行法違反の疑いが持たれています。警視庁の調べに対し、ヨンウ容疑者は「まちがいありません」と容疑を認め、スンワン容疑者は容疑を否認しているということです。警視庁によりますと、ヨンウ容疑者らが開いていた地下銀行は、手数料が安いことや、送金する趣旨を聞かれずに電話一本で送金できることなどから、主に口コミで韓国人を中心に利用が広がっていたということです。警視庁は、２人が２年間でおよそ２７００人から依頼を受け、あわせて１２億５０００万円を不正に送金していたとみて調べるとともに、地下銀行に関与し、すでに韓国に逃亡したとみられる別の男１人の行方についても捜査しています。