日本AEパワーシステムズ(東京都港区、河合忠雄社長、03・5405・3400)の中国合弁会社は、出資比率の見直しにより経営権が事実上、中国側に移った。山東省にあるガス絶縁開閉装置(GIS)の製造・販売会社で、合弁相手の要請に応じた措置という。中国政府は電力設備などの社会インフラ機器の国産化戦略を進めており、今後、同様なケースが増える可能性もある。
これまで日本側の出資比率は56%だったが50%に変更、董事長も合弁先の山東魯能集団の出身者になった。同合弁会社は日本AEパワーの連結子会社から持分法投資会社になった。
総経理は引き続きAEパワー側から派遣し、今後は主に技術開発や品質などを担当する。中国で変圧器や開閉装置など電力設備の入札資格は、地場企業が優先されるケースがほとんど。特に送電最大手の国家電網が商談に強い影響力を持つ。
中国では電圧110万ボルトの超高圧送電「UHV」の敷設が計画されている。今後、10―20年間で約50カ所の変電所が新設される見通しで、特にGISなど大電流の遮断技術が欠かせない。中国側は日本などからの技術移管を目指している。
AEパワーは中国に3社の合弁があり、残りの2社は引き続きAEパワーが過半以上の出資で主導権を握る予定。他社では東芝のGISの合弁(河南省)は設立当初から地元資本との折半出資。三菱電機の合弁(河北省)は三菱が8割を出資しているが、今のところ資本構成の変更要請などはないという。
AEパワーは日立製作所、富士電機ホールディングス、明電舎の3社が送変電機器事業を統合し2001年に設立。10年3月期の売上高は約1100億円。現在の海外売上高比率は4割で中期的に6割まで引き上げたい考え。中国の売上比率は13%程度。ただ海外は自社の戦略が実行しやすい北米や東南アジアに力を入れる。
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