ミシッ……ミチミチミチッ、ギチュッ!
「あひぃっ!?……いっ、んぎぃっ、いっ、アアァァッ!!」
蛇が!
逆三角形の頭を持った蛇が、肛門に頭を突き挿れてくる!
「ふんぎいぃぃっ!ひっ、うっ、ぐっ、うはぁっ……ぐっ、んぐぐぐっ!」
狭い肛門は、外側からの侵入を必死で拒んでいた。
(く…苦し、い……)
汁気の足りない肛門は、蛇の侵入を拒んでギチギチ鳴っている。
(……お、お尻に、なん…て……ひぅっ、くぅっ……入ら…な、いぃ……)
鱗だらけの太い胴体が、シワシワの肛門を通り抜けた。
「はぐぅっ、うっ……うぅうぅぅっ!」
細かな鱗の1枚1枚を粘膜に擦り付けられる感覚に、吐き気がする。
「あはぁぁっ!あぁぁンッ!はぁっ……あっ、ひあぁぁっ!!」
私が嘔吐をこらえている隣で
菊花は全身を震わせ、その歓喜で全身が火照っていた。
「すごぃ……すごいわ、桜花ぁ!」
キュッ、チュッ、キュキュッ。
真っ赤に充血した乳首を、より強く、私の乳首に擦りつけて来る。
「ぐうぅぅ、うぅぅ、ぐうぅぅ……ふぅ、ンッ、くぅぅ」
何がどうすごいのか分からない。
(い、痛い……苦しい。お腹が、苦しい……!)
私の中に渦巻いているのは、それだけだ。
乳首が擦れ合う甘い痺れも、火傷しそうに熱いお尻も
お腹の中に入ってくる苦しさに比べたら、
「んっ、ふふふっ、はぁ……いいわぁっ……はぁっ、ンッ、はぁっ」
腰を振りながら、菊花が私の躰に擦り寄ってきた。
「ひあぁっ!やっ、アァッ!抜い、てっ……抜いてぇっ!」
お腹で蛇が破裂してしまう。
「だめよっ……イイでしょう?気持ちいいのよね、桜花!!!」
「んんんっ、うっ、ぐぅっ、ふっ……ぁ、はぁっ、あぁぁっ!」
違うと言いたくて、頭を揺すろうとすると。
グチュッ!
「ふぎっ!?」
お腹の中で、お尻の奥で、蛇がグルリと胴体を回した。
(かっ…掻き混ぜられて、るぅっ!)
長い腸の中を泳ぐように、蛇がウネウネと進んでくる。
「ぐっ、うぅっ、ぐぶっ、ごぼっ!ふぅ、ぐぅ、ふぅ、はぁあ゛ぁ゛ぁ゛」
(……腸、が、拡がっ…て……んぐっ、うぐぐぐっ)
お腹の中に納まっていた腸は、蛇が進んでくるたびに太く太くなっていく。
まるで……そう、ソーセージだ。
腸詰のソーセージは、ミンチにした肉を、羊の腸に詰め込んでいく。
羊の腸は細い代わりに、30メートルの長さにもなるというけれど
人間の腸はどこまで太く、長くなっているんだろう。
蛇の全身は、私の身長の数倍もありそうだ。
その長い長い蛇の胴体が、うねり、くねり、ウンチを掻き分け
私の奥へ、奥へ、ひたすらに奥へ。
未消化の食べ物を掻き混ぜ、腐った匂いが充満した腸内を突き進む。
(き…気持ち…悪い……)
ちょうど腸の形に、私の下腹が膨らんでいる。
大腸が小腸を取り囲んでいるのが、その膨らみではっきり分かった。
「菊、花……ぎぐ、があぁぁぁ……」
全身が痙攣している。
辺りに漂う、菊花と私の排泄物の匂い。
(く、臭い……もう、いやあぁぁぁ)
心でいくら絶叫しても、誰も助けてくれない。
誰も……。
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッッ! ぐっ、おぶっ……うっ、んごおぉおぉぉっ!!」
絶望と虚脱感に襲われていた私を切り裂いたのは、菊花の悲鳴だった。
「きっ、菊花!?」
菊花が鬼のような苦悶の形相を浮かべて、私に何かを訴えている。
「しっ、しっかりしてっ……お願い、菊花っ……!」
眉が激しく引き攣り、眼球は白目と黒目が痙攣し、ブレている。
脂汗がにじむほどの苦痛も忘れて、様子のおかしい菊花に顔を寄せる。
「おっ……桜、花。ぶっ、ごふっ!ぶっ、んぐぐ、げほっ、ぐぼっ……」
ムメリッ!
「っ!!??」
桜花の頬が、今にも破裂しそうなほど大きく膨らんだ。
次の瞬間。
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