「ふぁっ、あああっ!?」
現われたのは、毒を持つハブによく似た大きな蛇。
先の割れた長い舌をチロチロさせて、私を……
私の、股間を見ている。
「……っ!」
ゾッとした。
蛇は舌を使い、匂いで獲物を探し出し、熱で獲物の位置を確かめる。
この場合の獲物は、私。
だけど獲物といっても、食べられるわけじゃない。
次に何をされるかなんて、今までの経験で嫌というほど分かっている。
(ま、た……入ってくるの?)
シューシューという噴気音を出しながら、ゆらゆらと蛇は胴体を揺らす。
逃げたくても、触手に縛られた躰はビクともしない。
(あ、あれは蛇なのに……)
「ねぇ……ねぇ、綺麗でしょう?」
興奮に頬を赤く上気させて、菊花が私を見た。
「き、菊花……?」
何を言っているのか分かりたくなくて、嫌々と首を振る。
「なんて美しい蛇の妖魔なのかしら……あぁ」
うっとりした瞳で蛇を見る菊花の表情に、正気は見当たらない。
「ち、違う。あれは蛇……それも、あんなに大き」
シャーッ!
「やぁっ!」
子猫ぐらい、そのまま飲み込んでしまいそうなほど大きな口。
それを開き、白い牙を見せながら、こちらを威嚇してくる。
(いつもなら、蛇ぐらい平気なのに)
その逆三角形の頭で、尖った眼で、たらたらと毒をこぼす牙で
蛇は私を威嚇してくる。
「もう、桜花ったら。怖がらなくて、大丈夫…よ……あふぅん」
菊花は自分の背後にいる蛇を、優しく撫でた。
嬉しそうに蛇は胴体をしならせ、その卑猥な頭をもたげる。
「あぁ、そう…よね。入りたいのよ、ねぇ……ふっ、ふふふっ」
スクール水着は、菊花の下半身を完全に覆っているとは言いがたい。
お尻の割れ目は露出して、アソコから恥ずかしい愛液がドロリと垂らしてた。
(ち、違う……)
恥ずかしいのは、菊花の事じゃない。
ズキンズキンと、オヘソの下辺りが疼く。
触って欲しそうに、一定のリズムで疼きと熱を伝えてくる。
……グプッ。
「んっ、んぅっ!」
恥ずかしいのは、私。
(あ、アソコ、からぁ……何か、熱いの…ん、くはぁ……で、出て、るぅ)
躰の奥深い場所から染み出るように、アソコから熱い愛液が滴っている。
その滴りを、ギョロリとした眼光の蛇が狙っていた。
「見ない…でぇ……」
(こん…な、こんなに、恥ずかしい私を……見ないで。お願い、だから)
シューシューという嫌な空気音。
散々に汚され、嬲られた割れ目が、ヒクヒクと蠢いている。
蛇の赤い舌が、獲物を認めて恥部を。
チュル……。
「ふっ、あぁっ!」
体液だらけの割れ目を。
チュル、チュル。
「だ…めぇっ……!」
その細く赤い舌で、舐めた。
真っ赤に充血した柔らかな襞は、たったそれだけで歓喜に震え
奥の方に溜め込んだ水糊のような愛液を、ボトボト落とす。
「んっ、んくぅぅぅっ……!」
(あっ、頭、白く…なるぅっ……)
細い舌の動きに、躰が反応する。
(ど……して?)
躰が、変だ。
(なんで、こんな…に、気持ちいい…の……?)
舌で舐められただけ。それなのに。
「アッ!?ひあぁぁっ!」
悲鳴をあげずにいられないほど、気持ちいい。
(もっと、欲しい……!)
欲望のままに、躰が動き出す。
獣のような四つん這いのまま、蛇を誘って腰が揺れた。
「ふふふっ、素敵……すごく色っぽいわ」
子宮が引き抜かれ、ぽっかりと開いた穴がある。
蛇の舌は、その穴の内側をヌルリと舐めた。
「んあぁぁっ!はぁっ、ンッ、くぅぅぅ…んぅぅっ」
ゾクゾクッと脊髄が痺れるような官能に、躰が蕩けそうになる。
「あぁぁ、なんて可愛いの……やっぱり桜花は、最高よ」
菊花の手が、優しく私の乳房を撫でた。
「ひぁっ、んんんっ!」
緩慢な手の動きに、妖魔の体液で濡れた私の躰は感じてしまう。
「んっ、うっ、はぁ…はぁぁ……どう?気持ちいい……?
その蛇の体液には、普通の妖魔の何十倍もの催淫効果があるのよ」
「ふあぁぁっ……」
耳元で囁かれるけど、その息遣いにさえ躰は反応していた。
だけど、それも無理のない事かもしれない。
(な…並の、妖魔……の、体液…だって……すごい、のに)
現在の人間の技術では作り出せないほど、強力な催淫剤。
それが妖魔の体液からは、大量に出ている。
なのに、それの何十倍もの効果があるなんて……。
(そん、なのっ……壊れてしま…う……!)
知らなかった快楽に犯されそうで、躰が恐怖に震えた。
「だから、ねぇ……?」
成長を始めてから少しだけ膨らんだお互いの乳房。
菊花がそれを近付けてくる。
「や……いやぁ……」
何百年も共にいた菊花を、初めて怖いと思った。
「一緒に、気持ちよぉく……なれるわよね?」
「……ふぁっ」
乳首同士が、触れ合う。
「もっと気持ちよく……とぉっても、気持ちよぉく……」
キュッキュッと音がしそうな、乳首同士の愛撫。
「んっ、ンゥッ、はっ、あっ、あぅぅ……はぁ、む、胸…だめぇ」
両肩が震えて、躰がきゅうっと小さくなった気がする。
ニュル、ヌルッ、ヌチュッ、ヌルニュル……。
「ひあぁあぁぁっ……やぁぁぁ、あ…アソコ、舐めない…でっ、ひっ、んぅ!」
蛇に子宮のあった場所を舐められるたびに、傷口から甘い痺れが走った。
「ふぅ、ンッ、ひぁ、あぁぁっ!やっ、やぁっ、そこっ……ソコ、だめなのっ!!」
太腿の付け根がビクビク跳ね、全身が焼けるように熱い。
(変っ……こんなのっ、変に、なっちゃうっ!!)
愛液など流せる器官は奪い取られたというのに
ドロドロの濃い体液が、大きく穴の開いた膣口から蕩けて溢れた。
「ふふっ、ンッ、はぁ、あ…はぁん、ね…ねぇ?イイ……でしょう?」
自分の乳首を押し付けるように、菊花の躰が、ぐいぐい迫ってくる。
「わ…わからなっ、ひぁっ!あっ、やぁぁっ、ち、乳首、やだぁぁ」
菊花の乳首と、私の乳首はもう、熱く溶け合うように交差していた。
手で触れられる時とは違う
満たされていくような感覚が、乳首からじんわり広がる。
(乳首っ、気持ちいい、のっ……)
薄目を開いた先で、菊花が微笑んでいる。
その微笑みはとても優しいのに、底知れない恐怖を私に植え付けた。
「ふふふっ、ねぇ、可愛い桜花……」
下腹部を蛇の舌で舐められ、乳首を血の繋がった双子の姉に犯され
私は恐怖していた。
震えて鳴りそうな歯を隠したくて、下唇を強く噛む。
涙が浮かんでいるのに、躰は……この躰は、熱く、甘い、快楽を欲しがっている。
その事実に私は……とても、恐怖していた。
「……もっと淫らに、なりましょう?」
そしてこの声が、本当の恐怖の幕開けとなったのだ。
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