ビリビリビリビリビリィッ!!
「ひぎゃあああぁあぁぁぁぁぁっっ!!!!」
雷で直接内臓を焼かれたような激痛と熱と振動が起こった!
(あっ、あっ、んがあぁぁっ!!)
これがなんなのかなんて、考える余裕はカケラもない。
ビリビリビリッ、ビビビッ、ビリビリビリリッ!!
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛、アがががが!!!」
壊れる。
バラバラになる。
細胞の1つ1つが痛い。
焼かれてる。
破壊されてる。
爪や髪の先まで痛い。
痛い。
痛い。
痛い。
(……………痛い!)
眼球が裏返り、唾液や鼻水が。
ジョボ……ジョボジョボジョボジョボッ!
「ハアァアァァァァアアアァァァァァ……」
オシッコが。
(で、出てるっ、私から、色んな体液が、出て……)
ビビビビビビビビビリビリビリビリィィッ!!!
「んごおおおぉおおぉぉぉぉぉぉぉっっ!!!!!」
雷のような電撃を放ちながら、子宮口に妖魔の頭がめり込んだ。
(……シ…ぬ……)
数百年、生きてきた。
水さえ飲めなかった時も、戦いで傷付き腕がもげた事もあった。
けれど、不老不死の呪縛が私を生かし、この肉体を修復した。
本当の死の恐怖なんて、味わった事がなかった。
(……わ、たし、シ…ぬ、の……?)
グリンッ、グリンッと、入るはずない子宮口に入ろうとして
狭い膣の中で妖魔が頭を上下左右に動かす。
「んぐっ、ぎっ、いぎぎっ、いぃぃっ」
悲鳴をあげたいのに、喉が潰れたような声しか出ない。
細い触手が与えてくれた催淫剤など、無意味だ。
快感も異物感も、この雷が起こす激痛の前には何もない。
(…………き、く、か)
髪の先から、チリチリと焦げた匂いがした。
ゴムのような匂いは、肌が焼け焦げたせいなのだろうか。
ビリビリビリッ!ビリビリビリビリッ!ビリビリビリビリビリイィッ!!
「があああああ あ あああああああ あ ああああああぁっっっ!!!!」
しきゅうに、はいってくる。
菊花が、貼ってくれた、バンソウコ。
焼けて、剥がれて、落ちた。
(きくかぁ……)
しきゅうこうが、ひろげられ、る。
乳首が露わになる。
その先は、内側からの刺激の熱で赤く熟れていた。
あた、ま、が、めりこん、でく、る。
ビリビリッ、ビリッ!
「んぁっ、ひあぁっ!」
弱い、それでもスタンガン程度の衝撃はあるだろう電撃が
子宮を。
私の胎内を。
この肉体を。
めちゃくちゃに……。
ビビビビビビビビビビビビビビビビリイイイィィィィィッッ!!!!
「―――――――――ぁぁ」
こ、わ、れ、た。
子宮が焼けただれ、内臓が死んだ。
「………ぐ……ぅ……」
口からじゃない。
あまりの責苦に、鼻から音が漏れた。
(わたし……こわされた)
ズッ……グボボッ、ズズッ、ゴリッ、グボッ、グヌヌッ。
「………………」
焼け焦げた子宮や膣の一部を、その突起に巻き込みながら
妖魔が私の胎内から出て行く。
ヌプッ、グブブッ、ズヌヌッ……ビリッ。
「……ぅ………っ」
死体のような私の肉体は、もう痛みを感じない。
自分の中から巨大な妖魔の頭が引き抜かれていくのに、何も感じない。
時折発せられる電撃にすら……何も、感じない。
(………………………)
思考さえも、止まっていた。
その私の耳に、人間の声が聞こえた。
「ほお、素晴らしい……これでもまだ生きているのか」
聞き覚えのある、若い男の声。
(……この声、あの時…の……!)
―――おめでとうございます〜!一等!一等が出ましたっ!!
私はようやく、これがすべて仕組まれた事だったと、気付いた。
8/11