広島市の新交通システム「アストラムライン」の2009年度の乗客数は、1日平均5万223人で、前年度比1・9%減った。減少は5年ぶり。市は、高速道路料金の引き下げなどが響いたとみている。
総輸送人員は1833万1千人だった。内訳は、通勤通学の定期券利用者が868万8千人で、1・1%増えた。沿線のマンションや団地開発が進み、市中心部とを往復する人の流れが膨らんだ。一方で、定期券以外の利用者は964万3千人で、4・4%落ち込んだ。高速道路料金の引き下げで行楽時に車で移動する人が増えたほか、不況で外出を控える傾向もマイナスとなったとみられる。
運輸収入は37億円と5・6%減少した。単年度収支は3億5700万円の赤字で、累積損失は94年の開業以来最多の117億2800万円に膨らんだ。
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