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応援弁士、世代交代 「新たな顔」各地から引っ張りだこ

2010年6月24日9時19分

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 参院選公示の24日から各党の全国遊説が本格化。民主党は「事業仕分け」で有名になった蓮舫行政刷新相を全国各地に投入。一方、自民党は新人議員ながら注目度の高い小泉進次郎衆院議員を応援弁士の目玉に据える考えだ。2大政党の「新たな顔」の戦いも過熱しそうだ。

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 「明日から選挙に入ります。蓮舫大臣は候補者、当事者です」。民主党の枝野幸男幹事長は23日、党本部で蓮舫氏と並んで記者会見し、事業仕分け第3弾を発表した。

 政権交代を実感させ、国民から高い評価を得た事業仕分け。枝野氏は同日、朝日新聞などとのインタビューでも「政権交代があったからこそ着手できていることを確実なものにする選挙にしたい」と語った。連日、インターネットやテレビのワイドショーで話題をさらった「仕分け人」の蓮舫氏は象徴的な存在だ。

 蓮舫氏は24日、候補者として東京・新橋で第一声。その後、2人区に2人を擁立した静岡に入る。翌日からは岐阜、熊本、鹿児島、愛媛、青森など全国を縦断しながら投票日前日までに18都府県を駆け巡る。期間中、東京にとどまるのは4日間だけの予定だ。

 閣僚や副大臣など政務三役もフル稼働だ。現職閣僚の4人が候補者であるうえ、24日は原口一博総務相が長崎、佐賀、福岡を回るなど閣僚10人が党本部の指示で街頭演説を行う。岡田克也外相、前原誠司国土交通相ら非小沢系の「七奉行」は街頭演説を中心に応援に回る予定で、24日は危機管理で東京を離れられない仙谷由人官房長官も東京・新宿で支持を訴える予定だ。

 一方、枝野氏は「参院のドン」として君臨した自民党の青木幹雄前参院議員会長の地元の島根県から遊説を始める。農村部でも演説し、小沢一郎前幹事長の「川上戦術」を踏襲する構えだ。

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 自民党議員の街頭演説で「断トツの人気」(党遊説局)は小泉進次郎氏だ。選挙期間中の半分は自らの地元・神奈川、残り半分は全国各地の応援演説に飛び回るという。純一郎元首相の次男とはいえ、当選1回の国会議員としては極めて異例だ。

 進次郎氏の演説の斬新さ、歯切れの良さは父親譲り。先月の神奈川県内の街頭演説では「自民党の支持率が上がるときは、有権者のみなさんが『自民党は変わった』と思うときでいい」と言い切った。

 進次郎氏の演説の特徴の一つは、一つ一つの文が短いことだ。一文が長くなりがちな政治家の演説としては珍しいだけでなく、聴衆にとっても聞き心地がいいようだ。

 ルックスも評判がいいようで、聴衆からは「進次郎コール」。携帯電話を使った写真撮影もすさまじい。街頭で喝采を送るのも、男子・女子高生から中高年の女性まで幅広い。

 谷垣禎一総裁は「若い議員をもっと表に出し、あちこちで頑張ってもらう」と強調しており、進次郎氏のような若手議員を積極起用する方針だ。党の刷新イメージを有権者にアピールするために、公募候補がいる選挙区を中心に若手議員を投入し、進次郎氏との相乗効果を狙う。

 もっとも、政治家としての実力は未知数の進次郎氏がこれだけ頼りにされるのは、自民党の深刻な人材不足の裏返しとの指摘もある。

 進次郎氏のほかにも、石破茂政調会長、石原伸晃組織運動本部長、小池百合子広報本部長の3氏を自民党は「3本の矢」と命名。選挙期間中、全国各地の街頭演説に積極的に送り込む方針だ。


候補者データベース

主な政治日程

6/16(水) 通常国会閉会
6/24(木) 参院選公示
7/11(日) 参院選投開票

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