マツダ工場暴走事件で、殺人未遂などの容疑で逮捕、送検された同社の元期間社員引寺(ひきじ)利明容疑者(42)=広島市安佐南区=が犯行に使ったとされる車は、左右のドアミラーが壊れるなど車体前部の両側で激しく損傷していることが24日、広島県警の捜査本部の調べで分かった。県警は、引寺容疑者が工場内で蛇行運転を繰り返しながら無差別に社員をはねた証拠とみて調べている。
捜査本部は同日午前、犯行に使われたとみられるマツダの乗用車「ファミリア」の検証を広島南署で始めた。鑑識担当の捜査員ら十数人がブルーシートで覆った車庫で、車体に残る痕跡や車内を入念に調べた。
捜査本部によると、事件後、現場近くで発見された車は、両側のドアミラーがなく、ボンネットやバンパーも左右両面にへこむなど多数の傷が残っていた。フロントガラスは、助手席側がクモの巣状に割れていた。
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