ここから本文エリア

現在位置:asahi.comマイタウン宮崎> 記事

殺処分「あと3、4日」

2010年06月21日

写真

 最初の口蹄疫(こうていえき)感染疑い例の確認から2カ月たった20日午前、政府の現地対策本部長を務める篠原孝・農林水産副大臣は県庁で記者会見した。政府が現地に対し同日までに終えるよう求めていた、感染の疑いがある牛と豚の殺処分・埋却について「雨のため、あと3、4作業日かかる」との見通しを示した。県によると、感染確定・疑い分の殺処分対象約19万9千頭のうち、特に発生が集中していた川南町の分は同日午後に終わったが、まだ高鍋町と西都市の分計約9千頭が残っているという。

 1例目が都農町で4月20日に確認されてから2カ月。篠原副大臣は「長いなあという気がしている。今は発生から24時間以内に殺処分・埋却しているが、当初からこうなら、これほど拡大しなかったのでは」と指摘した。

 感染確定・疑い分の殺処分については、仙谷由人官房長官が14日に、20日までに終えるめどがついたとしていた。県や地元自治体も、雨が降り続いたため処分数がゼロだった13日以外は作業を続けていた。しかし、関係者からは「官邸が怖くて雨の日も作業している。けが人が出たらどうするのか」との声も上がっていた。篠原副大臣は「発生から2カ月ということで、20日は努力目標だった。雨で事故があるといけないので『日程にこだわらず、安全性を一番大事にして下さい』と言ってある」と現場を気遣った。

 県によると、19日時点で95%の殺処分が終わったが、高鍋町で牛約6400頭・豚約1300頭、川南町で豚約1300頭、西都市で牛約1200頭が残っていた。20日、川南町ではすべて処分を終えたが、激しい雨の影響で高鍋町ではゼロ、西都市は約130頭にとどまったという。

 一方、ワクチン接種分では対象約7万7千頭のうち、19日時点で5万頭近くの殺処分がまだ終わっていないという。(石田一光)

PR情報
朝日新聞購読のご案内

ここから広告です

広告終わり

マイタウン地域情報

ここから広告です

広告終わり