多額の資金不足に陥っている十和田市立中央病院が7月1日から地方公営企業法を全部適用(全適)され、市長部局から独立するのに伴い、新設される病院事業管理者(特別職)に現院長の蘆野(あしの)吉和氏(58)が就任することになり、23日、市役所で記者会見があった。
蘆野氏は「病院経営の危機を受け、改革も少しずつ定着しつつある。今後、病院の存続を確かなものにし、十和田のみならず、上十三地域の人たちを支える病院にしていきたい」と抱負を述べた。また、11月から休診となる産科について「公募や大学医学部への依頼をするとともに全国から医師が集まる魅力や特色ある病院作りを目指したい」と語った。
市によると、経営改善計画は策定中だが、今年度の黒字を目指す。また、3カ月に1回程度、医師や識者4人程度による評価委員会を組織し、経営改善の達成度を評価する。
蘆野氏は05年11月に福島労災病院外科筆頭部長から院長に就任した。【松沢康】
毎日新聞 2010年6月24日 地方版