JR東日本は23日の株主総会で、28日から来年3月末まで実施される高速道路の無料化実験による減収額が、10年度で10億円弱になる見通しであることを明らかにした。
同社の営業エリア内の高速無料化区間は、日本海東北自動車道(新潟、秋田県)や山形自動車道(山形県)など東北地方に多く、主に観光客が鉄道から車にシフトするとみている。総会で同社は、12月に延伸開通する東北新幹線・八戸-新青森間の利用促進や割引切符の利便性向上などで、鉄道の良さをアピールすると説明した。
JR東は、「休日1000円」など従来の高速料金割引による減収を10年度で90億円以上と推計しており、無料化と合わせて、少なくとも100億円の減収を見込むことになる。同社の運輸部門の09年度の売上高は1兆8000億円。【寺田剛】
毎日新聞 2010年6月24日 東京朝刊