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看板番組消える!?NHK、名古屋場所中継中止も
大相撲中継を見合わせる可能性を示唆したNHK
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野球賭博問題をめぐり開催が危ぶまれている大相撲名古屋場所(7月11日初日、愛知県体育館)について、NHKが放送中止に踏み切る可能性を示した。日向英実放送総局長(60)が23日に東京都渋谷区の同局で開いた定例会見で、中止も検討する方針を明らかにした。視聴者から厳しい声が寄せられていることが原因で、昨年の名古屋場所で暴力団関係者がテレビに映る席に座り、服役中の関係者にアピールしたとされる点も問題視した。
夕方のNHKの看板番組でもある大相撲中継がなくなるかもしれない。日本相撲協会は名古屋場所の開催について、野球賭博の実態を解明する特別調査委員会の報告を受けて7月4日の理事会で判断するとしている。しかし、会見したNHKの日向放送総局長は「重大な関心を持って見守っているが、やめることも選択肢の一つ」と、場所が開催されても中継を行わない可能性を示した。
会見では、元アナウンサーの今井環理事(57)が「(賭博にかかわった力士の名前が)公表されていないなど、まだけじめがついていない。今のままでは放送は難しいと思う」と相撲協会の対応の不十分さについて言及。日向総局長も「(賭博への関与が)グレーな力士が土俵に上がると(中継は)やりづらい。協会側がどういう形で納得できる具体策を出すのかが判断材料になるだろう」との見解を示した。
同局が重視しているのは、角界に対する視聴者の厳しい姿勢だ。賭博問題について22日までに寄せられた視聴者の意見は約1900件。だが、中継に関しては賛成94件に対して反対が1314件と圧倒的だった。また、日向総局長は昨年の名古屋場所で、親方がチケット取得にかかわった席で暴力団幹部が観戦し、中継を通じて服役中の組関係者に自分の姿を見せたとされる点も問題視。「映像が悪用されている」と不快感を示した。
大相撲中継は年間6場所、90日間にわたって独占放送するだけに「NHKとしても非常にウエートが高い番組」(福地茂雄会長)。ファンも多く、日向総局長は「やめるとなれば、もっと多くの反響が出る。いずれにしろ、視聴者への丁寧な説明が必要になる」と話した。開催可否の決定は7月4日だが「(中継の有無の判断を)4日まで待つかどうか。動きを注視しながらになるが、その前に判断することもゼロではない」ときっぱり。中止となった場合は「定時の番組があるので、そのまま生かすことになるでしょう」とした。中止ならテレビに映ることを期待してかけられる各企業からの懸賞金にも影響が出るだけに、相撲協会が受ける経済的損失は計り知れない。
≪なくなれば協会大打撃≫NHKが相撲協会に支払う年6場所の放映権料は約30億円(非公表)といわれている。関係者によれば本場所が中止になった場合は、NHKはその分を支払わなくて済む契約になっているもよう。名古屋場所が開催できなくなれば、相撲協会にとっては約6億円の減収となる。09年度の相撲協会の本場所収入は86億円で、放映権料はその約35%を占める。同年度の相撲協会の決算報告によれば、事業収入の内訳は本場所収入に巡業収入2億円、国技館の貸し館収入4億円、その他11億円の計103億円。一方、事業支出は95億円で、これに管理費8億円が加わり収支はプラスマイナス0になっている。これ以外に約3億円の投資活動収入が計上されており、その分が翌年に繰り越されている。
◆NHKと相撲放送 NHKは1928年(昭3)春場所(当時は1月)からラジオで日本初のスポーツ中継をスタート。53年2月に日本で初めてテレビ放送を開始し、同年5月の夏場所から大相撲のテレビ中継を始めた。元大関・貴ノ花が初優勝した75年3月の春場所千秋楽では平均50・6%の高視聴率をマーク。元横綱・千代の富士が初優勝した81年1月の初場所千秋楽では、相撲中継歴代最高の平均52・2%を記録した。90年代の若貴ブームの時には15日間平均でも視聴率が20%を超えていた。白鵬が13日目に優勝した今年5月の夏場所千秋楽の視聴率は13・8%だった。
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