宮崎県は5日、家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」に感染した疑いのある豚が新たにえびの市の農場1カ所、川南(かわみなみ)町の農場3カ所で見つかったと発表した。県は4カ所の農場が飼育する豚計6213頭を処分する。これで処分対象数は豚だけで3万頭を超え、牛と合わせて約3万4000頭となる。
新たな4カ所を加え、感染とその疑いのある牛や豚の判明は計23例に達する。このうち19例は川南町で、2例が同町と隣接する都農(つの)町、2例が両町と約70キロ離れたえびの市。同市で豚の感染疑い例が出たのは初めて。
県によると、えびの市の農場では豚3頭が遺伝子検査で感染疑いを示す陽性が出た。今回の農場は、4月28日に感染疑いの牛が確認された同市内の農場から約1キロ離れている。川南町の3カ所の農場では、豚計10頭が遺伝子検査で陽性反応を示したという。
県は4カ所ともこれまでに感染疑い例が判明した農場と近いことなどから、家畜の移動や搬出の制限区域は新たに設けないとしている。
=2010/05/06付 西日本新聞夕刊=