宮崎県は2日、新たに川南町の農場2カ所で、口蹄疫に感染した疑いがある豚と牛が見つかったと発表した。県内で14、15カ所目に当たり、殺処分対象は計約700頭に上る。また県は、豚の感染疑いが見つかった13、14カ所目で、遺伝子検査の陽性確認を待たずに、症状を示した豚20匹以上を殺処分したことを明らかにした。体外へのウイルス放出量が多い豚に、感染が拡大したことを受けての緊急措置という。
農林水産省によると、家畜伝染病予防法による殺処分は、遺伝子検査などの精密検査で感染疑いが確認されてから行うのが原則だが、続発する場合には、家畜防疫員の判断で感染疑いとみなすことも可能。県は「まん延防止のためには、遺伝子検査を待っていられない状況だ」としている。
宮崎県では4月28日に、国内で初めて口蹄疫感染疑いの豚を確認して以来、豚の感染疑い例が続発。2日までに、殺処分対象の豚は6千匹を超え、牛や水牛と合わせると9千頭近くに上る。