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元力士に逮捕状 琴光喜恐喝し350万円

2010.6.23 18:18
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 大相撲の野球賭博問題で、警視庁は23日までに、大関琴光喜関(34)=佐渡ケ嶽部屋=から賭博の口止め料名目で約350万円を脅し取った疑いがあるとして、恐喝の疑いで元力士の古市満朝容疑者(38)の逮捕状を取った。所在が確認でき次第、逮捕する。

 古市容疑者は、野球賭博に関与していた阿武松部屋の現役力士の兄で、元幕下力士。今月、大阪府の実家に電話し「恐喝はしていない。心配はいらない」と親族に話したという。

 警視庁は、琴光喜関から被害届の提出も受けており、恐喝事件を契機に、暴力団との深いつながりが指摘される角界の野球賭博の全容解明を目指す。琴光喜関については野球賭博の常習性が高かった可能性があり、関与の度合いを見極め、書類送検など立件の可否を判断する。

 捜査関係者によると、古市容疑者は昨年12月、琴光喜関側が野球賭博の「勝ち金」500万円の支払いを阿武松部屋に所属する現役力士に求めた際、口止め料として約350万円を琴光喜関から脅し取り、その後約1億円を要求した疑いが持たれている。

 琴光喜関側と古市容疑者側はことし3月の春場所中にも交渉。この際は、琴光喜関から事前に相談を受けた大嶽親方(元関脇貴闘力)が同席した。暴力団関係者も交渉に加わっていたという。

 琴光喜関は、数年前から、胴元との仲介役だった阿武松部屋の床山(29)を通じて野球賭博をしていた。日常的に高額な賭け金で賭博を繰り返したとみられ、数千万円の「負け金」を抱えていたという。

 阿武松部屋に所属していた別の元力士(34)も野球賭博の仲介役を務めていたといい、警視庁も同部屋が野球賭博人脈の中心だったとみて調べている。


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