望 〜都の空から
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【社会】マツダ工場殺傷 7カ所で次々はねる2010年6月23日 朝刊 広島県のマツダ工場で乗用車が暴走し、社員一人が死亡、十人が重軽傷を負った事件で、乗用車は敷地内をUターンするなどして七カ所で十一人を次々とはねていたことが二十二日、広島県警への取材で分かった。 県警は同日、広島南署に捜査本部を設置。殺人未遂と銃刀法違反の疑いで現行犯逮捕した元期間従業員引寺(ひきじ)利明容疑者(42)の広島市の自宅アパートを捜索し、通帳やキャッシュカードなど二十点を押収した。現場にブレーキ痕がないことなどから、引寺容疑者が強い殺意を持って無差別に社員を襲い続けたとみて今後、殺人容疑に切り替え調べる。 捜査本部によると、乗用車は引寺容疑者の所有で、刃渡り約十八センチの包丁が運転席側のドアポケットから見つかった。同容疑者は「車を止めて振り回そうと思った」と供述している。 引寺容疑者は二十二日午前七時三十五分ごろ、広島市南区の宇品(うじな)工場の東正門から侵入。まず二人をはねて南進し、突き当たりで二人をはね左折、さらに二カ所で三人はねた。その後、専用の連絡橋で北東側の同県府中町にある本社工場へ移動。北進してからUターンするように南へ向きを変え、亡くなった浜田博志さん(39)を含む四人を三カ所で次々とはねながら周回し、北門から外に出た。マツダによると、この間、八分だった。 逮捕容疑は、マツダ工場内で社員ら十一人を乗用車ではねて殺害しようとした疑い。また逮捕場所の府中町の山中で包丁を所持した疑い。 マツダによると、死傷した十一人のうち十人は正社員、一人は期間従業員。昼間の勤務は午前八時十五分開始で、捜査本部は人通りの多い通勤時間帯を狙った疑いもあるとみて調べる。
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