取り調べの可視化について検討を進めている法務省は、「全事件の可視化は現実的ではない」などとする中間報告をまとめました。

 法務省は、容疑者の取り調べを録音・録画する可視化について、政務三役を中心とした勉強会などで議論、検討してきました。そして、18日までに「検察は年間200万件に上る事件を受理していて、コストを考えると全事件の可視化は現実的ではない」などとする中間報告をまとめました。この200万件の事件のうち、75%はスピード違反や交通事故に絡むもので、法務省は「供述の任意性は問題にならない」としています。来月から、千葉法務大臣が中井国家公安委員長と協議を進めるほか、アメリカやフランスなどに検事を派遣し、可視化の運用状況などを調査するということです。そのうえで、来年6月以降に法務省内の勉強会で検討結果の取りまとめを行うことにしていますが、可視化を実現する時期はまったく決まっていません。

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