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【大相撲】

琴光喜 史上初の除名も

2010年6月23日 紙面から

 大相撲の野球賭博問題で、外部有識者による特別調査委員会(座長・伊藤滋東大名誉教授)が、大関琴光喜(34)=佐渡ケ嶽部屋=らに同協会の罰則では最も重い、除名処分を求める可能性が出てきた。弁護士の望月浩一郎委員が  22日、取材に応じ「中心でやっていた人は協会に残れない可能性も考えている」と明言した。また、日本相撲協会はこの日、東京・両国国技館で全親方と力士・行司からなる評議員会を開き、武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)らが特別調査委員会への協力を求めた。

 武蔵川理事長が「相撲協会設立以来の大変な危機」とする大問題に、史上初の厳罰が科される可能性が出てきた。望月委員は「甘い対応をするつもりはない」と断言。選手が八百長に加わり永久追放処分を受けたプロ野球の「黒い霧事件」を例に出し「野球で永久追放して、相撲はしないということはない」と、甘さを排除して厳しく臨む姿勢を見せた。

 時津風部屋力士暴行死事件の親方、大麻事件の露鵬、白露山、若麒麟。これまでの不祥事でも、処分は解雇だった。除名となれば、1929年に現行の寄付行為が定められて初めてとなる。除名処分が適当と判断された場合、早ければ中間報告を提出する7月4日の理事会で処分を求めることもあるという。

 除名処分の対象は、大関琴光喜、時津風親方(元幕内時津海)、大嶽親方(元関脇貴闘力)らとなる見込みで、望月委員は「親方、大関、横綱というのは模範となる人。議論はしていないが、僕の中では(罪は)重い」との見解を示し、ほかの力士より厳しく対処する考えを示唆した。

 特別調査委員会は22日から早速、力士らからの事情聴取を始めた。詳細は示さなかったが、この日は5、6人から事情を聴いた。週末までに、上申書を出した65人のうち、野球賭博や悪質な賭博にかかわったとされる関係者への聴取を終える予定という。

 

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