2009年7月26日

エサやりに求められる覚悟

近所の烏山川緑道と言えば、週末には散歩を楽しむ人々やジョギングを楽しむ変態の皆様で溢れる区民の憩いの場として、そして視界に常に3匹は野良猫がくつろぐ、愛猫家の楽園としても知られています。

しかしながら、歩行者にとっては愛らしい猫たちも、近隣住民にとっては色々と迷惑な部分もあるのでしょう。公園内にはいたるところに世田谷区が立てた看板がクリアなメッセージを発しています。

(1) (野良猫にエサを上げる人は、まずは)必ず(当該野良猫の)不妊・去勢手術をすること。
(2) (不妊・去勢手術をした上で)エサをやる場所を考慮すること。
(3) (不妊・去勢手術をした上で、エサを上げたあとには)できる限り早く、後片付けをすること。
(4) (不妊・去勢手術をした上で、エサを上げた猫については排泄時まで追跡して)糞の始末をすること。
(5) (不妊・去勢手術をした上で、エサ上げについてビラ配り等(?)の何らかの形で)近所の方へ理解・協力を求めること。
(6) (不妊・去勢手術をした上で、エサを上げた猫が少しでも)人間になついている場合は里親を探すこと。

善意で去勢手術をした猫が、実は他人の飼い猫だったりした場合のリスク、猫になつかれて里親を探さねばならなくなるリスク等を想像すると、私たち若輩者にはとてもエサやりなど出来ません。しかしながら助成制度もあるくらいですから、公園で堂々とタッパーでエサをバラ撒いている老夫婦たちは、訴訟リスクを気にしないほどの資産を背景に、連日連夜、一心不乱に去勢・不妊手術に取り組んでいることと思います。

ふくよかに育った野良猫たちは、どう見ても「飼い主のいない不幸な猫」には見えないのですが、そうした猫をこれ以上増やさないよう日々「本当の愛情」を実践される人生の先輩方には、畏敬の念を禁じえません。

明日は煮干しを持って行こう。