京都府舞鶴市の舞鶴西港の海中に建設作業員の少年(17)を突き落として殺害したとして、府警は23日、舞鶴市内の建設作業員の少年(19)と運送業アルバイトの少年(18)を殺人容疑で逮捕し、発表した。被害少年には両足首にタイヤのホイールがくくり付けられていたという。府警は、現場にいた他の少年4人からも事情を聴いている。
逮捕容疑について、建設作業員の少年は「足で背中をけったが、海に落ちるとは思わなかった」と否認。一方、アルバイト少年は「おもしろ半分でやった」と認めており、府警は詳しい動機などについてさらに調べる。
捜査1課によると、逮捕された2人は20日午後6時50分ごろ、舞鶴西港の桟橋付近で、舞鶴市内の建設作業員布川由一(ふかわ・ゆういち)さんの両足首にタイヤのホイール(重さ約10キロ)をロープ(長さ約7メートル)でくくり付け、突き落として水死させた疑いがある。アルバイトの少年が現場付近にあったホイールとロープを使って布川さんを縛り、建設作業員の少年が突き落としたという。
当時、現場には布川さんと少年2人のほかに遊び仲間の4人がおり、20日は午後6時ごろから集まっていた。約1時間後、仲間の1人が「友人がおぼれた」と119番通報し、その約1時間半後に舞鶴市消防本部などが水深約7メートルの海中から心肺停止状態の布川さんを引きあげたが、搬送先の病院で死亡が確認されたという。
現場はJR西舞鶴駅から北約1.5キロの埠頭(ふとう)。小型船を係留する桟橋があり、釣り人が訪れるほかは人通りが少ない。