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終戦特集(15)〜特攻機による攻撃

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沖縄沖で特攻機の体当たりを受けて黒煙を上げる空母バンカーヒル。45年5月11日撮影。米国立公文書館提供【時事】

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▼特攻機による攻撃

 1944(昭和19)年10月、米軍はフィリピンへの上陸作戦を開始した。日本軍はこれを阻止しようと、米艦隊に大規模な攻撃を仕掛けたが、その際、特攻機による体当たり攻撃が初めて行われた。最初の戦果は、250キロ爆弾を積んだ海軍の零戦隊が米空母群に突っ込み、1隻を沈没させ、2隻を大破させるというもので、死を覚悟で突入してくる日本軍機に米軍はパニック状態に陥った。ただ、米側が警戒体制を整えるようになると、重い爆弾を積んで動きの鈍った特攻機は艦船に近づく前に撃墜されることが多くなった。特攻機による艦船攻撃は海軍だけでなく陸軍航空隊も行い、航空機が不足した末期には練習機まで駆り出された。特攻による日本側の戦死者は終戦までに陸海軍を合わせて3650人に達した。戦後明らかになった米側資料によると、45年3月まで米艦隊の視界に入った特攻機は356機で、うち米艦への命中が140機、至近距離の爆発による被害が59機で、特攻機の攻撃を「米艦隊が遭遇した最も困難な防空問題」と分析している。

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