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売れっ子SM嬢「オール讀物新人賞」ついにゲット

3度目の正直

 SM界の“カリスマ女王様”が、ついに文芸シーンでもメジャーデビューを果たした。美人SM嬢として有名な坂井希久子さん(30)の「男と女の腹の蟲(むし)」が、「第88回オール讀物新人賞」に選出された。

 坂井さんは和歌山県出身で、同志社女子大文芸学部卒の元OL。現在は都内のSMクラブ「MARS」に所属し、1日3回の“調教”の合間に執筆を行っている。女王様デビューとほぼ同時期の2005年春、坂井さんを門下生として受け入れたのが推理作家の重鎮、森村誠一氏だ。

 森村氏は「最初の作品を見た瞬間から、間違いなく流行作家になると確信していた」と当然のように受け止める。当初は“本業”を知らなかったが、それでもブレークを十分に予感させる逸材だったという。

 「女王が最初に持ってきた短編『レストルーム』は、公衆トイレの落書きを擬人化した作品。人間観察力を発揮したピュアな着眼点や筆致に、非常に驚きました。私のところには常時約80人の生徒がいますが、女王はその人間性や好奇心、容姿などあらゆる面でも、明らかに他と異なるオーラを放っていましたね。流行作家としての条件は、作品の善しあしだけではありませんから」(森村氏)

 今回の受賞作については、森村氏主宰の小説教室「山村教室」で実際に指導にあたった、角川学芸出版の山口十八良氏が解説する。

 「やせるためにサナダムシを体内で飼おうとするメタボの夫と、それを極端に嫌う妻とのバトルをシュールに描いた作品。ジャンルでくくるのが非常に難しく、強いて言えば奇想天外小説とでもいいましょうか。『絶対に勝てる』と確信できるほど面白い秀作でした」

 受賞が決まった22日は自宅で1人酒をあおっていたという女王様。2年連続落選の憂き目を味わってきただけに不安を抑えきれなかったが、吉報は午後7時過ぎだった。

 「過去2回は、最初から電話口の女性がいかにも申し訳なさそうに『誠に残念ながら…』ときたのですが、今回はトーンが違っていてすぐに受賞と分かりました。真っ先に和歌山の父と森村先生に、受賞を報告しました」(坂井さん)

 森村氏は「これからは、一気に増える文芸メディアのあらゆる注文をこなしきれるかが勝負」とハッパをかけたが、坂井さんは休むことなく、翌日から「女王様業」も再開した。受賞作は来月22日発売のオール讀物11月号に掲載される。

ZAKZAK 2008/09/24

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