臨時理事会を終え、堅い表情で出る武蔵川理事長(右)と北の湖前理事長=両国国技館(撮影・出月俊成)
「日本相撲協会臨時理事会」(21日、両国国技館)
報道陣の質問が弟子の雅山に及んだ時だった。冷静を装っていた武蔵川理事長の表情が一変した。雅山が野球賭博に関与していた事実を踏まえた上で、「ほかの親方と同じ処分を受ける。私だけ(特別)ということはありません!!」と、声を荒らげながら辞任も辞さない構えを見せた。
さらに、進退に関して追求された理事長は感情を抑えられなかった。「すべてが決着したら辞めるのか?」との質問に対し、「今、そのコメントをしなければいけないですか?できません!!」と鬼の形相で言い放った。ヒートアップする理事長をなだめるように、傍らの望月浩一郎弁護士が「理事会では『やめてほしい』という意見はありませんでした」とフォローした。
また、雅山は当初、マージャンや花札など仲間うちの賭博に関与した上申書を協会に提出していたとみられていたが、理事長は真っ向から否定した。「それは間違いです。申告にうそはありません」。怒気を含めた声で、当初から雅山は野球賭博に関与した上申書を提出していたことを主張した。
(2010年6月21日)