南アフリカW杯
関連ニュースや各国チーム情報を掲載
トップ > 中日スポーツ > 大相撲 > 紙面から一覧 > 記事
【大相撲】名古屋場所開催は7・4決定 協会基準で出場なら場所後処分?2010年6月22日 紙面から 野球賭博を申告したにもかかわらず、名古屋場所(7月11日初日・愛知県体育館)に出場できる力士が出る可能性が出てきた。日本相撲協会は21日、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、賭博問題を解明する特別調査委員会の設置と、名古屋場所を開催するかどうか7月4日の理事会で最終決定することを決めた。だが、野球賭博を申告した29人の名前は伏せたままで、出場停止などの処分も決まっていない。これにより、「名古屋場所に出場し、終了後に出場停止処分」というケースが出る可能性があり、対応の是非が論議を呼びそうだ。 野球賭博を上申書で自己申告していた力士が、暫定的な“協会基準”で処分されないまま名古屋場所に出場できる可能性が出てきた。 理事会では、名古屋場所開催の可否を話し合うとともに、賭博に関する特別調査委員会を立ち上げることが承認された。特別調査委は27日までに野球賭博をしていたと申告した29人を独自に調べ、金額や暴力団との関係を探る。 理事会後の会見に同席した特別調査委の村上泰弁護士は、野球賭博を含む賭博申告者65人に対し「社会的に許容される範囲であるかどうか。金額、暴力団との関係、許される範囲か許されない範囲か、区分けしていく」と話した。7月4日に名古屋で開かれる理事会で、名古屋場所に出場できるか出場するべきでないかを報告。理事会が最終的な決断をする。 だが、ここで新たな問題に発展する可能性も出てきた。4日の時点で警視庁の捜査が終わらず、“協会基準”で名古屋場所に出場させた力士が、あとになって暴力団との関係が明らかになった場合だ。三賞を獲得したり、優勝した力士が、場所後に処分される“チグハグ”な事態になり、協会の手際の悪さがさらにクローズアップされることになる。 また、野球賭博にかかわった29人の名前は公表されなかったが、外部理事で特別調査委の伊藤滋委員は、「一件落着したらすみやかに公表する」と断言。「弟子が公表されたら火だるまになる理事が出てくるかもしれないが、やめてもらう」と話した。そうなると、さらに執行部の責任を求める声も強くなる。 さらに、望月弁護士は「協会員全員の調査をやる」と現時点976人の親方、力士、行司ら協会員を対象にした徹底的な調査を行い、上申書に賭博を申告していなかった協会員がいないか調べ上げる方針を示した。そこでクロとなれば、より厳しい処分が待っている。
|