真剣なまなざしでキャッチボールをするきょう先発予定の朝倉=浜松球場で
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待ちに待ったマウンドの感触だろう。浜松球場で練習が行われた21日、すべてのメニューを終えた朝倉は最後にマウンドへ駆け寄った。「地方球場へ行くときはいつもしていること」。実際にプレートを踏んで高さや傾斜を入念に確認した。22日の登板へ“予行演習”さながらだった。
前回登板は5月18日のロッテ戦(千葉)までさかのぼる。翌週の日本ハム戦(5月27日・金沢)でも先発予定だったようだが、吉見がスライド登板した関係や朝倉自身の体調不良で登板機会がなくなり、出場選手登録が抹消されていた。
不本意な形で強いられた1カ月間の“空白”。昨季10勝した右腕にとって、じれったい日々だっただろう。でも朝倉はこの期間、エネルギーを蓄えていた。2軍では2試合、計9イニングを投げて2失点。「状態? 普通です。大丈夫です」と自信を取り戻して1軍に帰ってきた。
地方球場での強さに定評がある朝倉。12球団の本拠地以外の球場では通算で11勝2敗、防御率2・30と相性抜群。浜松でも07年5月30日の楽天戦で8イニング2失点と好投した。「どこで投げても一緒です」と朝倉はサラリ。心強いデータが好投を予感させる。
北陸で投げられなかった悔しさは同じ地方球場で晴らす。宿敵巨人に敵地で負け越し、巻き返しを図る大事な6連戦の初戦。朝倉の右腕が再浮上への道しるべとなる。 (木村尚公)
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