(CNN) 米アリゾナ州のメキシコ国境付近で、麻薬密売現場を取り押さえた警察が、メキシコの麻薬組織から脅迫を受けていることが明らかになった。国境の町ノガレスの警察責任者が21日、CNNに語った。
米国の警官らが麻薬組織による脅迫の対象となっているとのうわさは以前から流れていたが、米当局者が事実を確認したのは初めて。
同責任者によると、ノガレス警察の警官らが約2週間前、勤務時間外に同市東郊で乗馬していて密輸現場を発見し、マリファナ数百キロを押収した。密輸グループはメキシコ側に逃走したという。
メキシコ側ではシナロア、フアレスの2大麻薬カルテルが勢力争いを展開しているが、警察を脅迫しているグループは特定されていない。現地に潜伏する情報提供者によると、このグループは、警官らが勤務時間外に密輸を阻止したことに腹を立て、攻撃の標的にする構えと話しているという。
同責任者は「脅迫を深刻に受け止めている」と述べた。米国境警備当局が現場付近の要員を増強して警戒に当たっているという。