輸出が規制されているパワーショベルを北朝鮮に不正に輸出しようとした疑いで、熊本県と福岡市の貿易会社の社長ら2人が、外国為替法違反などの疑いで逮捕されました。警察によりますと、2人はいずれも容疑を否認しているということです。
逮捕されたのは、熊本県八代市にある貿易会社「西武興産」の社長、堤廣満容疑者(63)と、福岡市中央区にある貿易会社「アライバル」の社長、杵鞭正和容疑者(37)の2人です。警察の調べによりますと、2人は、去年4月、大量破壊兵器を開発する際に建設工事などに利用される恐れがあるとして、一部の国を除いて輸出が規制されているパワーショベル1台を、中国を経由して北朝鮮に不正に輸出しようとした外国為替法違反などの疑いが持たれています。警察の調べに対し、2人はいずれも容疑を否認しているということです。これまでの調べによりますと、堤容疑者は、去年3月、博多港から船で北朝鮮に向けて輸出しようとしたものの、税関の検査で止められ、4月になって杵鞭容疑者が輸出先を中国の大連に変えたうえ、規制対象外の機械と偽って申請し、輸出したということです。警察は、2人が輸出先などを偽って北朝鮮に輸出したとみて、詳しいいきさつを調べています。