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貧困ビジネス 「歩の会」理事、保護費の半額ピンハネ

「数十人囲っていた」

 金を貸した相手に生活保護を申請させ、保護費の一部を脅し取ろうとしたとして、大阪府警が、NPO法人「(あゆみ)の会」理事・杉山二三生(ふみお)容疑者(59)ら3人を恐喝未遂容疑で逮捕した事件で、杉山容疑者が、逮捕容疑の被害者(64)とは別の受給男性(61)のキャッシュカードを管理し、毎月の保護費(約12万円)の半分程度をピンハネしていたことがわかった。杉山容疑者は「数十人の受給者を囲っていた」と供述しており、府警は被害実態を調べている。

 捜査関係者や同府豊中市によると、この男性は、路上生活をしていた昨年3月、杉山容疑者に連れられて同市役所に生活保護を申請し、認められた。男性の説明では、杉山容疑者は「家賃の支払い代行」と告げて、男性のキャッシュカードを管理し、支給日に引き出してピンハネしていたという。

 杉山容疑者は不動産管理会社も経営しており、自ら仲介するアパートに多数の受給者を住まわせていた。

 一方、大阪地検は21日、杉山容疑者と山口組系暴力団組長・小畑好司(たかし)容疑者(45)を恐喝未遂罪で起訴。杉山容疑者は起訴事実を認めているが、小畑容疑者は「脅していない」と否認しているという。崔和彦・同組幹部(66)については「関与の程度が薄い」として不起訴(起訴猶予)にした。

2010年6月22日  読売新聞)
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