宮崎 家畜の処分で深い喪失感
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宮崎 家畜の処分で深い喪失感

6月22日 4時20分

口てい疫の問題で、宮崎県が、家畜が処分された農家の心や体の状態に変化がないか電話で調査したところ、連絡が取れた農家のうち、10%を超える世帯が深い喪失感などを訴え、心のケアを必要としていることがわかりました。

宮崎県内では、口てい疫が広がるのを防ぐため、感染の疑いがあったり、予防措置としてワクチンを接種したりした家畜およそ27万6000頭の処分が進められています。宮崎県は、このうち感染の疑いがあるとして家畜が処分された農家およそ270世帯を対象に電話で聞き取り調査を行い、21日までに171世帯と連絡がとれました。その結果、心のケアが必要だとして、医療機関を受診するよう勧めたケースが8例、地元の保健師に自宅訪問を依頼したケースが14例あり、何らかの対応が必要な農家は全体のおよそ13%に上ることがわかりました。多くの農家は、▽「牛を守ることができず涙が止まらない」とか、▽「目標を失い、不安だ」と喪失感を訴えていて、中には、▽感染防止の対策に神経を使い、「外出するとどうきがする」と訴える人もいたということです。宮崎県精神保健福祉センターの松尾祐子保健師は「あらためて支援の重要性を実感させられた。農家の力になれるよう、地域と連携して取り組みたい」と話しています。