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偽装請負中の労災事故に判決

滋賀県にある大手住宅設備メーカーの工場で「偽装請負」の状態で働いていた男性が死亡した労災事故をめぐり、男性の遺族が、このメーカーなどに損害賠償を求めていた裁判で大津地方裁判所は、メーカー側の責任を認め、6000万円あまりの支払いを命じる判決を言い渡しました。
この裁判は、大手住宅設備メーカーTOTOの湖南市にある工場で、平成19年5月に機械に挟まれて死亡した西野尾茂信さんの(当時39歳)遺族が、工場の安全管理を怠ったのが事故の原因だとしてTOTOなどに対して1億円の損害賠償を求めていたものです。
西野尾さんはTOTOの工場で働いていましたが、所属する派遣会社はTOTOと契約を結んでいないいわゆる「偽装請負」の状態でした。
裁判でTOTO側は「西野尾さんは請負会社の指揮監督下で働き、TOTOが直接指揮していないので、責任はない」と主張してきました。
21日の判決で大津地方裁判所の石原稚也裁判長は、「TOTOが西野尾さんがいた現場を指揮監督する立場にあった」としてTOTO側の責任を認め、TOTOや請負会社などにあわせて6000万円あまりの支払いを命じました。判決後の会見で、西野尾さんの母親の秀美さんは「判決の結果はうれしいですが、あの子はもう帰ってきません。
派遣労働者の人が2度とこのような事故にあわないように、どの会社にも安全に配慮してほしい」と話していました。
判決についてTOTO側は「判決文が届き次第、内容をよく読み対応を考えたい」とコメントしています。

06月22日 19時03分

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