情報公開は民主主義に不可欠だ。富士吉田市に住み、感じたことを3点指摘したい。
その1。教育委員会会議の日時を市民に事前告知していなかった。「開かれた学校」を呼び掛ける教委が閉鎖体質で学校はついて来るのだろうか。
その2。市議会の全員協議会が、本会議開始時刻を過ぎても延々と続いた。傍聴希望の市民を待たせるのだろうか。壁に耳を付けて取材していた私に、ある議員は市職員を通じてやめるよう注意してきた。反論したら、それ以上何も言われなかったが。
その3。輿石東・民主党参院議員会長の集会への出席を、堀内茂市長は市ホームページの「市長週間予定」に載せなかった。堀内市長は集会で輿石氏支持を鮮明にしていた。
ただ、市長は定例記者会見でわび、集会出席は悩んだ末の決断だったことを明かした。派閥解消を訴えて07年に初当選した堀内市長が、党派性をうかがわせる行事を宣伝したくないのは心情的には分かる。しかし、都合の良い情報だけを載せるのでは、市民への説明を果たしたことにはならない。情報公開を徹底し、市民と共に改革を推進してほしい。【富士吉田通信部・福沢光一】
毎日新聞 2010年6月22日 地方版