JAごとう(中尾弘一組合長)と五島市内にある畜産5団体の役員ら約30人は24日、福江島で開催される「アイアンマンジャパン トライアスロン五島長崎大会」を延期するよう市と市議会に要望した。口蹄疫(こうていえき)が宮崎県で猛威を振るっているためで、中尾郁子市長は「関係団体との協議が必要なので、時間が欲しい」と回答。市議会は25日に開く全員協議会で協議する。
要望書は、市内で牛6839頭、豚1万7269頭が飼育されており、生産額・波及効果は年間約35億円。口蹄疫が発生すれば、五島農業は崩壊する。徹底した防疫に頼らざるを得ない--としている。
同市は今月初め、市民に南九州方面への旅行自粛を要請する文書を全戸配布し、空港や港の到着客に消毒マットを踏んだうえで上陸させるなど徹底した水際作戦を展開している。トライアスロン大会は6月13日開催予定で、島外からは約1000人が参加し、福江島をほぼ一周するコースで競技する。【椿山公】
〔長崎版〕
毎日新聞 2010年5月25日 地方版