ペットボトル手に淡々「わしがやった」と自ら携帯で１１０番

広島南署に運ばれた容疑者が暴走させ多数をはねた車 Photo By 共同

　「わしがやった。腹が立ってやった」と携帯電話で自ら１１０番、逮捕直前、飲み物のペットボトルを手に、警察官の問い掛けに淡々と応じていた―。広島市のマツダの工場で、社員らを次々にはねたとして２２日に逮捕された元期間社員引寺利明容疑者（４２）。広島県府中町の山中で様子を目撃した建築業の男性（５０）は、「取り乱したり、焦ったりはしていなかった」と証言した。

　男性が鉄塔工事のため、午前８時前に現場に来ると、フロントガラスとボンネットが破損した青っぽい車が止まっていた。駆け付けた警察官に、明るい色のシャツをひじまでまくり、ジーパンをはいた男が応じていた。肩ぐらいの髪に、パーマがかかっていた。

　その後、パトカーなどが来て、男を連れて行った。男性は「ひき逃げかと思ったが、恐ろしい。不景気なこんな世の中だからだろうか」と動揺していた。

[ 2010年06月22日 15:16 ]