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始業直前、響く悲鳴 マツダ '10/6/22

 広島市南区のマツダ本社宇品工場で22日朝、車が男性従業員たちを次々にはね、11人が死傷したひき逃げ事件。男の乗ったマツダ社製の乗用車が一転して凶器と化した。始業直前の工場には悲鳴とうめき声が広がった。

 「東正門から約5メートル入った敷地内の歩道に直径30センチほどの血だまりができていた。どうしてこんなことが…」。事件直後に出勤した工場向かいの関連会社の警備員男性(33)は青ざめた表情で話した。

 車が進入した東正門付近には規制線が張られ、立ち入り禁止に。約15台のパトカーや救急車の間を縫うように、広島県警の捜査員約30人が聞き込みや鑑識捜査に追われた。付近の住民は物々しい雰囲気を遠巻きに眺めていた。

 現場で説明した同社の広報担当者によると、工場の日勤の始業時間は午前8時15分。事件発生の午前7時半ごろは、出勤と夜勤明けで帰宅する従業員が重なる時間帯という。

 事件後に工場を出た運送会社の運転手男性によると、同僚が当時の状況を目撃した。同僚は「ものすごい衝突音の後、車が急スピードで走り去った。一瞬の出来事だった」と話していたという。

 9人が運び込まれた広島県府中町のマツダ病院では、市消防局の救急車が到着し、けが人が運び込まれるたびに医師や看護師たちが駆け寄った。被害者の関係者とみられる女性が、肩を抱えられて歩く姿も。治療室付近には県警の捜査員10数人が事情聴取に当たっていた。

【写真説明】マツダ本社宇品工場の東正門を調べる捜査員(22日午前10時25分、広島市南区仁保沖町)


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