ハローワークDS 藤井カナ



カナは、心の中でもやもやする感情に、少しだけ狼狽していた。
加藤ミク…彼女が大地といつも一緒に行動していて、時として「加藤夫妻」などと揶揄されている事に。
だが、その気持ちの正体が何なのかも、それにどう向き合えばいいかも、カナには分からなかった。

そして、職業体験の日々の続く、ある夏休みの夕方。
珍しく一人のミクが、彼女に声をかけてきた。

「ねえ、今私がやってる職業体験があるんだけど…良かったら、一緒にやらない?」

パートナーと一緒にする事が決められた職業体験なのだから、ミクと組んでも行った事にはならない。
しかし、自分でも気づかないまま芽生え始めていた、ミクへの対抗心…。
その根源すら分からないまま、カナは反射的にOKの返事をしていた。

「よぉし…それじゃ、今夜7時にココに来て。あと、家の人には私の家に泊まるって言っておいて!」

そう言ってメモを渡され、ミクは足早に去っていった。
言葉の意味に疑問は尽きなかったが…それでもカナは、言われたとおりにしたのだった。

・・・

「す、凄いよオジさんッ!イイッ!ね、出してッ、私の膣内に精液出してえッ!!」

指定されたホテル部屋に入ったとたんに飛び込んできた、ミクの痴態に、カナは当然狼狽した。
混乱する彼女は動くこともできず、そのまま部屋に引き込まれる。

「『援助交際』の職業体験…カナちゃんも、一緒に頑張ろうね!」

膣から精液をたれ流しながら、そう笑顔で言うミクに、カナは返事すらできなかった。

(援助交際?これは、いけないことじゃ…?
でも、ミクちゃんは、いつもこんな事をしているの…?
…まさか、大地君とも…?)

いつもの聡明さ、冷静さがあれば、カナは正気を取り戻し、この場を去っていたかもしれない。
だが、目前の光景の異質さに思考が麻痺し、ただ、ミクへの対抗心ばかりが大きくなり、
やがて、彼女はややゆがんだ気持ちが抑えきれなくなった。

(ミクちゃんに出来ることが、私に出来ないわけないもん…!)

そして…名前も知らない中年に、、まだ未成熟な身体を弄ばれた。
当然、初めての性行為だったのだが、その中年の老獪なテクニックで何度も絶頂し、
夜が明ける頃には、性行為の生む快感が、その身体と心に刻み込まれていた。

カナの膣からとめどなく逆流する精液を指ですくい取りながら、ミクは悪戯っぽく微笑んだ。

・・・

「お前なぁ…何を考えているんだか、まったく」
「だって、『援助交際』をいくらやっても、ココロクリスタルが生まれないんだもん。きっと、一人じゃダメなんだよ」
「だからって、カナを引き込むことないだろうに…歴史が変わっちまうぞ?」
「だいじょーぶ、今の歳で私を生んだら、時間的におかしいじゃない。
それに、中出しでイッちゃってるおか…カナちゃん、すっごい可愛かったし!」
「…知らねーぞ、未来に帰ってどうなっても」

その後、結果的には全て事なきを得た…のだが、
ミクはこの件に関してネチネチと叱られ、かなりバツの悪い思いをしたという。

セリフ無し

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