政府は15日、宮崎県で牛や豚への口蹄疫の被害が拡大している状況を受け、平野博文官房長官が16日午前に同県を訪れ、東国原英夫知事と会談すると発表した。
平野氏は15日に鹿児島市を訪れていたが、被害拡大や対応の遅れに対する政府への批判が強まっていることも考慮、急きょ宮崎入りを決めた。
一方、宮崎県は16日未明、同県高鍋町や川南町などの農場10カ所で、新たに口蹄疫に感染した疑いがある牛と豚が計24頭確認されたと発表。種雄牛を一元管理する宮崎県家畜改良事業団(高鍋町)の種雄牛49頭を含む計約1800頭を殺処分する方針だ。
高鍋町で感染疑いが見つかったのは初めて。県は同事業団が13日から14日にかけ、感染防止のため約20キロ離れた同県西都市の仮設牛舎に避難させた種雄牛6頭については隔離し、処分しない。感染の疑いがある牛や豚などが見つかった農場や施設は計101カ所となり、殺処分対象の家畜は約8万2千頭になった。