国税局査察部「マルサ」が2009年度に摘発した脱税の手口公開
国税局査察部、通称「マルサ」が2009年度に摘発した脱税の手口が公開された。
並べられた金の延べ棒、その数97本で、1億7,800円相当。
一方、写真に写された大量の1万円札は、総額10億3,800万円にものぼる。
これらは、国税局調査査察部、いわゆる「マルサ」が差し押さえた脱税の動かぬ証拠の数々。
国税庁は17日、2009年度に行った査察調査の結果を公表した。
金の延べ棒は、庭の植え込みを1.5メートル掘り下げたところに、10億円分の1万円札は、段ボールや菓子箱の中に隠されていた。
また、工作機械のすきまに隠された段ボールの中にも、現金が入っていた。
山積みにされたタイヤの中に隠されていたのは、裏帳簿だった。
2009年度に摘発した事件は210件。
平均脱税額は1億3,800万円で、総額290億円にものぼる。
国税庁調査査察部の牧田宗孝査察課長は、「前年度よりは61億円、減少しております。ただ、検察官へ告発した149件分については、255億円ということで、前年より6億円増加しております」と話した。
なくならない脱税。
国税庁は、「web-TAX-TV 国税査察官の仕事」というドラマも作成している。
実際にあった犯行手口をもとに、マルサの調査手法を紹介している。
強制調査では、米びつの中やベッドの下から脱税の証拠が見つかった。
牧田査察課長は、「相手の挙動とか目線に注意することで、必ず隠してあるものは見つけ出す。悪質な脱税者に対しては、刑事責任を追及する」と話した。
(06/17 18:42)