宮崎県でウイルス性感染症の口蹄疫に感染した疑いのある牛が相次ぎ見つかった問題で、九州農政局は26日、九州の精肉店やスーパーなど約930店を調査した結果、1店で「宮崎産は使っていません」との不適切な張り紙があり、撤去を求めたことを明らかにした。
同局によると、口蹄疫は豚や牛、羊など偶蹄類の家畜や野生動物に感染する病気で、肉を食べても人に影響はない。「宮崎産不使用」といった表示は消費者の誤解を招き、風評被害につながりかねないという。
九州以外で同様の事例は起きておらず、同局は「感染牛の肉や乳が市場に出回ることはないので、誤解しないでほしい」と小売店や消費者に注意を呼び掛けている。
宮崎県は現在、感染が疑われる牛が発見された農場から半径10キロ以内は牛の移動を制限、同20キロ以内は搬出制限などの措置を取っている。