琴光喜関、500万を請求 口止め料恐喝被害の契機か

 大相撲の野球賭博問題で、大関琴光喜関が昨年12月、阿武松部屋の床山(29)を通じ、同部屋の現役力士(34)に支払いを求めた賭博の勝ち金は、約500万円だったことが21日、捜査関係者への取材で分かった。

 琴光喜関はこの後に、この力士の兄で暴力団関係者の男(38)から口止め料などの名目で約300万円を脅し取られ、さらに約1億円を要求されたという。

 警視庁は、琴光喜関とこの暴力団関係者の交渉の場に同席した大嶽親方(元関脇貴闘力)や、琴光喜関から相談を受けた時津風(元幕内時津海)、佐ノ山(元大関千代大海)の両親方らから事情聴取。琴光喜関の多額の請求が恐喝被害の契機になった可能性があるとみて、経緯を調べている。

 捜査関係者によると、一般的に野球賭博の「胴元」は暴力団とつながりがあるとされ、100万円の賭け金を受け付けるケースもある。琴光喜関や現役力士らが行っていた野球賭博でも高額の賭け金がやりとりされていたといい、警視庁は実態の解明を進める。

 琴光喜関は、胴元との仲介役だったこの床山を通じて野球賭博に関与したことを認めており、幕内の元大関雅山関、豊ノ島関、豪栄道関、豊響関らも同じ床山を仲介役とするグループだったとされる。

(2010年6月22日)

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