いいのか大相撲　賭博関与者名公表せず　名古屋場所も開催方針

賭博問題をめぐり開催された日本相撲協会の臨時理事会。右から４人目は武蔵川理事長 Photo By 共同

　賭博問題に揺れる日本相撲協会は２１日、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、賭博の実態を解明するために特別調査委員会の設置を承認した。実施を危ぶむ声もある名古屋場所（７月１１日初日・愛知県体育館）開催の可否については、特別調査委の報告を受けて、７月４日の理事会で最終決定することを決めた。

　野球賭博に関与したと相撲協会に上申した力士ら２９人の名前公表について現時点では行わない。名古屋場所を実施した場合、出場停止にする力士については７月４日の理事会で名前を明らかにする。大関琴光喜関はすでに出場を辞退した。その後も全協会員を対象に賭博の調査を進め、野球賭博にかかわったことが分かれば名前を公表する。

　弟子の幕内雅山関の野球賭博関与が発覚した武蔵川理事長（元横綱三重ノ海）の進退問題について、理事会では議題にのぼらなかった。

　特別調査委は相撲協会外部理事の伊藤滋氏（東大名誉教授）を座長として１０人で構成。弁護士２０人を起用し、野球賭博に関与した２９人への事情聴取を２２日に始め、２７日までに終える予定という。花札やマージャンなどの賭け事への関与を認めた３６人からも、必要と判断すれば事情聴取する。

　２２日には親方と上位の一部現役力士らによる評議員会を開き、一連の経緯を説明して、特別調査委の調査に協力するように要請する見通し。

　関係者の話で、新たに小結琴奨菊関（佐渡ケ嶽部屋）元小結で十両の普天王関（出羽海部屋）十両の清瀬海関（北の湖部屋）の野球賭博関与が分かった。

　

　▼名古屋場所担当部長・二所ノ関親方（元関脇金剛）の話　７月４日の理事会の決定を待つしかない。とにかく初日に向けて、粛々と準備するだけです。

[ 2010年06月21日 14:52 ]